2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

四川料理の華 豆瓣醬(豆板醤/トウバンジャン)

空豆に大豆、米、大豆油、ごま油、塩などを加えて作られる中国の味噌。もともとは唐辛子を加えないものが主流でしたが、二百数十年前に四川で唐辛子を加えた豆瓣辣醬(トウバンラージャン)がつくられるとそちらが主流となり、今日では豆板醤といえば唐辛子入…

四川料理の要 辣油(ラー油)

日本では唐辛子メインにごま油で抽出し薬味は使われませんが、中国ではすりゴマ、花椒、辣椒などの薬味に熱した油を注いで作られます。時間差で来る辛味と痺れが特徴で薫り高い調味料です。花椒の痺れや香りは揮発性のため日持ちしませんので、四川料理 天府…

四川料理の魂 辣椒(ラージャオ)

唐辛子は南米原産の香辛料で大航海時代以降、胡椒に代わり世界各地に広まりました。タイ料理や韓国料理だけでなく、ヨーロッパの国々でも広く使われ、レッドペッパーとも呼ばれます。日本でもおなじみの和食にも欠かせない香辛料です。生産地によって辛さの…

青椒肉絲(チンジャオロース)

青椒肉絲の起源は豚肉を調理した福建料理ともいわれますが、現在では四川の代表的な料理です。一般の中華料理店では広東風の甘い味付けがスタンダードですが、四川の味は意外に知られていません。日本や北米の中華料理店では牛肉を用いますが、青椒牛肉絲と…

四川料理の魂 花椒(ホアジャオ)

東アジア原産。中国では黒竜江省から広西チワン族自治区まで広く分布し、四川省などで広く作られています。痺れる感覚は日本の山椒とよく似ていますが、四川のものは強烈な痺れに加えて、独特の芳香を特徴としています。華北山椒が正式の呼称ですが、実が熟…

棒棒鶏(バンバンジー)

茹でたり蒸した鶏を使った冷製の料理であることは日本でも中国でも変わりありませんが、四川では日本で多用されるゴマのペーストを用いず、ラー油などのタレを絡めた辛い料理です。辛さと同時に肉のうまみも楽しめる一品です。名前の由来は精肉の解体技術が…

四川の回鍋肉(ホイコーロー)

日本では豚の薄切りやばら肉をキャベツで炒めるレシピで知られていますが、本来中国では茹でた皮付き豚肉を薄切りにしてキャベツではなく蒜苗(ソンミョウ、葉ニンニク)と炒めて調理します。四川ではねぎやピーマンなどの野菜がよく使われます。四川料理 天…

本場四川の担担麺(タンタンメン)

茹でたての熱い麺に炒めたひき肉と芽菜の漬物のみじん切りや葱、刻んだピーナッツなどの薬味を載せ、ラー油や黒酢のタレで味付けした辛い料理。日本ではラーメンタイプのものが一般的ですが、本来の担担麺は汁なしです。四川のスタイルでは天秤棒を担いで売…

四川料理とは

食在中国(食は中国にあり)味在四川(味は四川にあり)一菜一格(一つの料理には一つの品格あり)百菜百味(百の料理には百の味あり)四川料理 天府舫(テンフファン)の料理は四川省そのままの辛くて痺れる郷土料理です狭義には四川の郷土料理を意味します…

本場四川の麻婆豆腐(マーボ豆腐)

挽肉と赤唐辛子・花椒(山椒の同属異種)・豆板醤(豆瓣醤)などを炒め、鶏がらスープを入れて豆腐を煮た料理。四川料理の代名詞といえる存在ですが、誕生は清代と意外に新しい料理です。四川料理の中でもとりわけ「麻」(山椒の痺れるような辛味)、「辣」…

四川料理「天府舫」とは

店名の「天府舫」と書いて"テンフファン"と読みます。 「天府」は四川を意味する古い言葉です。四川省の世界文化遺産として知られる都江堰(とこうえん)は、岷江流域の扇状地に設けられた古代の水利・治水施設です。紀元前3世紀中国の戦国時代、洪水に備え、…

四川風でもなく、本格的四川でもない、"本物の四川料理"をお届けしたい(料理長からのメッセージ)

東京は世界中の多くの料理が食べられるすばらしい都市です。多くの料理人たちが店を構え、おいしい店も数多くあります。四川省の有名料理店やホテルで料理のキャリアを積んだ私にとって残念なのは、日本には本物の四川料理の店がまだ少なく、本物が知られて…

辛い料理がお好きな方と、そうでない方へ(店長からのメッセージ)

新しくホームページ http://www.tenfufan.com/ を始めました。まだ工事中の部分もありますが、ぜひ、ごご覧ください。四川料理のイメージは普通の中華料理を辛くしただけというイメージがどうしてもあります。 日本に普及させた先人たちは、個性的な四川料理…

秋は四川料理の旬!?

旬の四川料理の間違いだと誤解されるかもしれませんが、四川料理にも旬があります。 新宿西口 四川料理天府舫(テンフファン)では四季折々の旬の素材をメニューに取り入れています。 夏は冷たい麺もありますし、スタミナ切れ気味のときに辛い料理は代謝を高め…

天府舫のインゲン炒め

四川料理は真っ赤である。 みなさんそう思いますよね。 四川料理は辛い。 まったくです。一般論としてはそうなのですが、もちろん、赤くない料理も辛くない料理もあります。 今回はディナーのメニューからインゲン炒めをご紹介。 日本のみなさまと同様に四川…

西新宿 四川料理天府舫のホームページ

しばらく更新が滞っていましたが、Web担当は現在大忙しです。 というのも、天府舫(テンフファン)のホームページを作ることになったからです。 以前の店の近くにある、ホームページ制作会社のコンピュータリブさんにお願いして現在急ピッチで製作中です。 来…

天府舫の一押し四川キノコ料理

キノコは世界中で愛されている食材ですね。 椎茸(シイタケ)、ポルチーニ、松茸(マツタケ)、トリュフ、モリーユ(アミガサ茸)のように香りを楽しむもの、シイタケやシメジのように味のよいものもあります。食感を楽しむものといえばエリンギやエノキダケ、とろ…

四川料理を食べる前にヨーグルトを!

知り合いの日本人に四川料理が大好きだけど、胃腸が弱い人がいます。彼によると、四川料理を食べるときは事前または事後にヨーグルトをたべておくと、翌日乳酸菌の働きで胃腸のコンディションがよくなるとのこと。みなさまも試してみてはいかがでしょうか。 …

たまにはキャベツ入りの回肉鍋も!

天府舫(テンフファン)の回肉鍋(ホイコーロー)は四川本来のスタイル。 日本式は豚の薄切りやバラ肉をキャベツなどの野菜と一緒に味噌ダレで炒めますが、これは陳建民氏のレシピ。 四川ではゆでた皮付き豚肉を切って、野菜と一緒に炒めます。 素朴な家庭料理で…

西新宿 天府舫(テンフファン)のランチ

ランチタイムは忙しいものです。お店にとってもそうですが、お客様にとってもそうですよね。 45分から1時間の間に移動して、食事して、終わったら銀行に寄ったり、ちょっとした買い物をこなしたり、なかなか自由な時間ができません。 店主もサラリーマン時代…

四川の世界遺産と「天府舫」

天府舫(テンフファン)の店主の故郷は四川省の都江堰(とこうえん)です。あの四川大震災で大きな被害を受けた場所で、2300年前の紀元前三世紀に築かれた水利・灌漑施設で知られています。 四川省では6つの世界遺産がよく知られています。カルスト地形の独特…

西新宿 天府舫のお得なランチメニュー

天府舫(テンフファン)のランチタイムはAからCまでそれぞれ数種の3タイプのメニューをローテーションにて提供しており、それに麺類が加わります。それぞれ800円から900円程度の価格です。一見するとあまり安くはないのですが、メインにライス、日替わりのス…

パスタじゃなくて、豆腐なんですけど!

10月2日は「豆腐の日」だそうですね。それにふさわしい話題を! 天府舫(テンフファン)のコースや前菜の盛り合わせで使われる食材に、豆腐絲(糸豆腐)があります。 豆腐を糸状に切るなんてありえないと思うかも知れませんが、干した豆腐(乾燥豆腐)によるもの…

天府舫(テンフファン)のコース料理について

天府舫(テンフファン)は店主も料理長も、以前は都内、本郷の有名四川料理店で店長、料理長を勤めていました。 人気のお店で、どうしても、せっかく本物の四川料理が食べられるということで、辛いメニューばかりを選ばれる場合が多々ありました。 結果とし…

日本の食材を使った四川料理

日本の食卓では年々新しい食材が登場し、新顔がいつの間にか定番になっています。 たとえば、エリンギあたりがそうでしょうか。 四川料理も同じように、物流の進歩によって新顔の食材が採り入れられ、新しい料理が生まれていきます。 花椒に代表される四川の…